ライフプランコラム「いま、できる、こと」vol.107(2020年7月3日)マラソン大迫選手のレース運びから考える「長期・積立・分散投資」

新型コロナウィルス蔓延で東京オリンピックが1年延期されました。残念ですが仕方ありません。早く新型コロナウィルスを克服して、来年は笑顔でオリンピックを迎えたいですね。

オリンピックと言えば、マラソンのMGCファイナルチャレンジは見応えがありましたね。男子は東京マラソンで大迫傑選手が日本新記録で内定を勝ち取りました。印象的だったのは、昨年9月の選考会、MGCの経験を糧にしたレース運び。前回はレース中の駆け引きでペースを乱していたようでした。今回の大迫選手はゴールをしっかり見据えていたように思います。だからこそ、22kmで先頭集団から遅れても冷静に走り続け、32kmからのペースアップと大逆転、そして日本新記録に繋がったのだと思います。

こうした大迫選手のレース運びは、「長期・積立・分散投資」で老後資金準備に取り組んでいる現役世代のわれわれにも参考になる点が含まれています。まず、先程も申し上げたように、今回の大迫選手の内定獲得も、前回のMGC惜敗という経験が生かされている、という点です。自分の思い通りのレースができなかった悔しさや不安という「嬉しくない感情」を含めて、レース本番でしか得ることができない経験があるのだと思います。現役世代の中でも、すでに「長期・積立・分散投資」に取り組んでいる人とまだ投資に踏み出していない人とでは、新型コロナショックによる株急落の感じ方も大きく違っているはずです。どのように感じるかは人それぞれですが、自分の資産が目減りしていることに対する焦りや不安という「嬉しくない感情」はしっかりと受け止めてください。これこそが実際に投資していることでしか得られない経験ですし、投資のリスク耐性をつけるためのワクチンにもなると思うのです。

もしかしたら、「嬉しくない感情」に耐え切れず、「長期・積立・分散投資」を止めそうな人もいるかも知れません。そんな人は、東京マラソンでの大迫選手のレース運びを思い返してください。彼が22kmで先頭集団から遅れたことは、ちょうど今、われわれが新型コロナショックに遭遇していることと重なります。ですから、大迫選手が途中棄権することなく冷静に走り続けたように、現役世代のわれわれも「長期・積立・分散投資」を途中で止めることなく冷静に続けるべきでしょう。

ところで東京マラソンでは、他の日本人選手の活躍も目立ちました。マラソン日本代表の選考方法、MGCというスキームの最大の成果は、マラソンでの「成功体験」の輪が日本人選手の間に広がったことかも知れません。東京オリンピックだけでなく、これからの日本人マラソンランナーの活躍が楽しみですね。投資の本格的な普及にも「成功体験」が大きな後押しになると思いますので、金融投資教育に携わる身としては、日本マラソン界が羨ましい限りです。

  • ※東京マラソン2020では、2時間5分台で日本記録を更新した大迫選手の他、2時間6分台が2名、7分台が7名とマラソン日本歴代記録でも20傑に入る好記録が続出しました。

大和証券
2020/4/10作成

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